EP-20 三大補強栄養素  目から鱗のビタミンの役割

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目から鱗のビタミンの役割

ダビデ

今回は補強栄養素のビタミンについて話をしていこう。

M彦

前回のビタミン不足の恐ろしさが印象的で・・・・

N美

ビタミンなどの補強栄養素を軽く見ていましたけど・・・

不足すると死に至るほど重要な栄養素だったのが衝撃でした。

ダビデ

興味を持ってもらえたようで何よりだよ。


三大栄養素と比べて、ビタミンは微量栄養素と呼ばれるほど必要量自体はとても低い。


ただし生命活動には必要不可欠で、また必要になる種類も多いことから偏った食生活をしているとどうしても不足してしまうんだ。

M彦

確かにカロリーとかは気にするけど、ビタミンってあんまり気にしないですね・・・

N美

私もビタミンCはお肌の為に意識して摂るけど、他のビタミンってあんまり意識してないですね。

そもそも「必要な理由」というのが、正直まだピンときていません。

ダビデ

なるほど。

では除脂肪をしたい君らにとって、炭水化物や脂質が体脂肪として蓄積されずに「エネルギー化しやすい」に越したことは無いだろう?

N美

そ、それはもちろんですよ!

M彦

同じくです!

ダビデ

別の機会にまた話をするが、エネルギー代謝というのは褐色脂肪酸の量や腸内環境など先天的な遺伝要素も当然ある。


しかし「エネルギー代謝の低下」というのは生活環境などの後天的な要素がほとんどで、実はビタミンも代謝能力を決める要素の一つとして大いに関係しているんだ。


もし君らが「昔に比べて太りやすくなった」と実感しているのであれば今回の話は参考になるだろう。

N美

ビタミンがエネルギー代謝に関係しているんですか!?

是非知りたいです!

M彦

ビタミンが太りやすさと関係しているんですか!?

教えてください!

ダビデ

ではまずビタミンを語る上で「酵素」について話をしていこう。

M彦

酵素!?

N美

えっと・・・人体には5000種類もの酵素があって、確かタンパク質から作られているんでしたよね!?

ダビデ

よく覚えていたね、その通りだよ。


ではタンパク質から作られる「酵素とはそもそも何なのか?」


わかるかい?

N美

えーっと・・・・

M彦

なんか酵素ドリンクがカラダに良いみたいな・・・・

ダビデ

「酵素」というのは「触媒」のことだ。

N美

・・・・。

M彦

・・・・。

ダビデ

・・・・。

ロミペン

「触媒」っていうのは簡単に言うと「化学反応を促進させる物質」のことだよ。

N美

そっ、そうでしたね!

M彦

そうそう!

ロミペン

(・・・・まぁ、いっか)

N美

ちょ、ちょっと聞き慣れない言葉でしたので・・・

M彦

そうそう!

ちょっと言葉に詰まっちゃっただけだよ!

ダビデ

なるほど、ではこれならどうだい?

N美

なるほど!

M彦

わかりやすい!

ダビデ

そして化学反応とは「化学物質が変化」すること。


例えば食べ物を口に入れて噛むと唾液が出てくるだろう?


唾液にはアミラーゼという糖の結合を分解する「消化酵素」が含まれている。

お米を口の中に入れてずっと噛んでいると甘くなるというのはアミラーゼによってお米の「デンプンが糖質にまで分解されるから」なんだ。

N美

つまりアミラーゼという「消化酵素」によって「でんぷんの糖結合が分解されて糖に変化する」

消化酵素という名の「消化触媒」ということですね!

アーシャ

Goodよ、N美さん。

ダビデ

そして酵素にはアミラーゼのような消化を促進させる「消化酵素」もあればエネルギー代謝を促進させる「代謝酵素」というものもある。


体脂肪を削ぎ落し、肉体を隆起させる肉体彫刻家はエネルギー代謝酵素の働きを最低限知っておく必要がある。

M彦

栄養素のエネルギー化・・・・

タンパク質、脂質、炭水化物の「三大栄養素を体内でエネルギー利用する」ということですか?

ロミペン

その通り。

糖や脂質をATPというエネルギーに「変換」するという事は化学変化、つまり代謝が起こっている。


そして「代謝を促進するには酵素が不可欠」だからね。


除脂肪したいのであれば「脂質代謝」

つまり体脂肪をエネルギー化するためにエネルギー代謝酵素をしっかりと活性化させる必要があるんだ。

N美

代謝を促進させるのは・・・・「酵素」

そして「酵素はタンパク質からできている」

M彦

つまりタンパク質をしっかりと摂取することが代謝酵素を作り出すうえでもとても重要なんですね!

ダビデ

その通り。

タンパク質は体内での化学反応
つまり「代謝を促進させる酵素の材料」だからね。


エネルギー代謝を活発にするためにも当然酵素(タンパク質)が必要になるということだ。


普段の食生活でも「各種酵素を作り出すためにタンパク質を摂取する」という意識をするのが肉体彫刻家として大切だね。

N美

すごいわ、タンパク質!

M彦

聞けば聞くほどタンパク質って必要なんですね!

N美

あれ・・・・確かビタミンの話だったのでは・・・。

ダビデ

ふふっ、話はこれからさ。


タンパク質、脂質、糖をエネルギー化する際の代謝酵素というのは


「酵素単体での活性がほとんどないんだ」

M彦

えっ!?

N美

代謝を活性化させるはずの酵素自体の活性が無い!?

ど、ど、どういうことですか!?

ダビデ

ロミペンが作った図を見てくれ。

N美

えぇっ!?

ちょっと、元気出しなさいよアンタ!

M彦

酵素の仕事は代謝(化学反応)を促進させることなのに・・・・

ロミペン

ところがどっこい

アーシャ

(え、エネルギー戦隊って・・・)

M彦

え、エネルギー戦隊「B-COMPLEX」だって!?

N美

(え・・・な、なに?)

ロミペン

良い食いつきだ! M彦!

そこで「エネルギー戦隊 B-COMPLEXは補酵素として」主酵素に対してパワーを分け与えるんだ!

N美

(・・・・。)

M彦

すごい! すごいや!

10倍だって!? まるで界●拳みたいだ!

アーシャ

(何が10倍なのよ・・・)

ダビデ

無論すべての酵素がそうではないが、ビタミンB群の働きはそういうことだ。

N美

えーっと、つまり

「代謝」を活性化させるのが「酵素」

そしてその「酵素」を活性化させるのが「補酵素」

つまり「ビタミンは補酵素」ということですか?

ダビデ

そうだね。

ビタミンB群のように、一部のビタミンはタンパク質で出来た「主酵素」の働きを活性化させる「補酵素」としての役割も持つんだ。


ちなみに酵素は英語で「エンザイム」

そして補酵素は英語で「コエンザイム」


「コエンザイムQ10」というのは聞いたことがあるだろう?

N美

あ、あります!

M彦

コエンザイムQ10は、つまり「補酵素Q10」ってこと?

ロミペン

そういうこと。

今ではビタミンからは除外されているけど、かつてコエンザイムQ10は「ビタミンQ」と呼ばれていたんだよ。


今でも「ビタミン様物質」

つまりビタミンのように抗酸化力を持ち、主酵素を助ける補酵素としての役割を持つ物質とされているんだ。

N美

コエンザイムQ10はかつてはビタミンQと呼ばれていたんですか!?

な、なんでビタミンから除外されてしまったんですか?

ダビデ

ビタミンの定義を簡単に言うと「生合成できない必須微量栄養素」


つまり「必須アミノ酸」や「必須脂肪酸」のように「体内で生合成できない」というのもビタミンと定義づける条件なんだ。


そしてコエンザイムQ10は体内で合成できることが分かったからビタミンからは除外された経緯があるんだよ。

M彦

繋がりました!

代謝を活性化させる酵素を、更に活性化させる物質、それが「補酵素」

そしてビタミンは補酵素としての働きを持つんですね!

N美

つまり摂取した炭水化物や脂質などをうまく燃焼させるためにもビタミンB達の力が必要という事ですね!

アーシャ

その通り、エネルギー代謝にはビタミンB群は必要不可欠なのよ。


そして「ビタミンB群」というのはもちろん食材にも含まれているんだけど、摂取する種類が多いのが難点なのよ。


しかもそれぞれがエネルギー代謝経路で必要になるから欠かせない。


大塚製薬さんのTCAサイクル、エネルギー生産の図がとても分かりやすいわよ♪

大塚製薬 ~エネルギー生産とビタミンB群~

https://www.otsuka.co.jp/nutraceutical/about/nutrition/sports-nutrition/essential-nutrients/vitaminbcomplex.html
M彦

なんかよくわかんないけど・・・・

エネルギー戦隊B-COMPLEXが至る所で必要なのはわかります・・。

N美

そうか・・・うまく摂取できれば代謝の活性化が見込めるけど、確かに種類が多いですね。

ダビデ

ふふっ、クレブス回路の話は二人にはまだ早いよ。


まずは以下を見てみよう。

ビタミン名称主な働き多く含まれる食品


















ビタミンB1・糖代謝
・脳や神経系の機能維持
豚肉
うなぎ
紅鮭
玄米
ビタミンB2・脂質代謝
・過酸化脂質分解
・皮膚、爪、毛の発育
レバー
うなぎ
納豆
牛乳
ナイアシン(B3)・皮膚機能の保持
・糖代謝
・脂質代謝
・タンパク質代謝
鶏むね肉
かつお・まぐろ
ピーナッツ
玄米
パントテン酸(B5)・糖代謝
・脂質代謝
・タンパク質代謝
レバー
鶏むね肉
納豆
玄米
アボカド
ビタミンB6・タンパク質代謝
・神経機能の維持
豚ヒレ肉
まぐろ
バナナ
玄米
サツマイモ
ビオチン(B7)・皮膚機能の保持
・糖代謝
・脂質代謝
・タンパク質代謝
レバー

ピーナッツ
ブロッコリー
納豆
葉酸(B9)・タンパク質合成
・赤血球の生成
レバー
枝豆
ほうれん草
ブロッコリー
アスパラガス
ビタミンB12・造血作用
・神経機能の維持
魚介類
レバー
ビタミンC・メラニン色素の生成抑制
・コラーゲン生成
・カルニチンの生成
・エネルギー産生
野菜・果物








ビタミンA・皮膚や粘膜の保持
・暗順応、視力の保持
・強い抗酸化力
豚・鶏レバー
ウナギ
ニンジン
ほうれん草
ビタミンD・カルシウムとリンの吸収促進
・骨、歯の形成
鮭、サンマ、ブリなど
キノコ類
ビタミンE・強い抗酸化力
・過酸化脂質の生成抑制
・血流向上
・ホルモン分泌補助
うなぎ
アーモンド
ビタミンK・血液の凝固性を保持
・骨、歯の形成
納豆
ブロッコリー
小松菜
鶏肉
N美

全て必要な効能ばかり・・・・

だけど「こんなに多くの食品を毎日食べられませんよ」

ダビデ

そうだね、全て我々には必要な作用ばかりだ。

ただしN美君の言う通り摂取する種類が多い。

だからビタミンはサプリメントで満遍なく毎日摂取することを当倶楽部ではオススメしているんだ。

N美

なるほど!

サプリメントってそもそも「栄養補助食品」ですからね!

食事で補えない栄養素を手軽に安く摂取するためのものですもんね。

ダビデ

サプリメントについては改めて詳しく話をしていこうと思う。

楽しみにしていてくれ。

M彦

あれ・・・?

表の水溶性と脂溶性というのは何か違うんですか?

ダビデ

「ビタミンB群」と「ビタミンC」は水溶性で水に溶ける性質を持つ。

そして水溶性ビタミンは血液を通して全身を巡ったのちに尿として排出される。


ビタミンA・D・E・Kは脂溶性ビタミンで油に溶ける性質を持つんだ。

つまり脂溶性ビタミンは体内の細胞に溶け込み、蓄積できるビタミンなんだ。

N美

つまり水溶性であるビタミンB群とビタミンCは体内に蓄積、つまりプールできないということですか?

アーシャ

その通りよ。

尿中に排出されるビタミンB群とビタミンCに関して理想は細かく何回かに分けて摂取するほうがいいわね。

M彦

脂溶性ビタミンはどうなんですか?

不足しそうだから、体内に多めにプールさせた方が良い気もするんですけど・・。

ダビデ

「脂溶性ビタミンは体内に蓄積される」

逆に言えば摂り過ぎた場合には「嘔吐・頭痛・倦怠感・食欲不振」などの過剰症状が出るので注意が必要だ。



ただし過剰摂取の心配はほとんどないから気にしないで良いよ。

ロミペン

ビタミンデカは摂り過ぎに注意!

M彦

ビタミンデカ?

ロミペン

D.E.K.Aでデカ!

俺はそうやって覚えたんだ★

M彦

なるほど!

それは覚えやすいね!

N美

ビタミンは補酵素としての役割だったり、体組成に蓄積して色々な生理作用を持ったり、私たちの身体には必要不可欠な栄養素なんだと改めて理解できました。

ロミペン

ビタミンの知識は除脂肪時にも役立つんだよ。


除脂肪中というのは食事ルーティンが決まりがち、つまり日々食べる食材も固定されがちで、人によっては特定の微量栄養素が摂取できていない場合も多々あるんだ。


例えば水溶性ビタミンなんかだと

①B-COMPLEXなどのエネルギー代謝補酵素が足りているのか?

②カルニチンの合成に必要なビタミンCの摂取が足りているのか?


そういう風に見直すのことも良い選択なんだ。

M彦

なるほど!

カロリーやPFCだけじゃくてビタミンの見直しも重要なんだね!

ダビデ

ビタミンに関して今回はここまでにしよう。

ビタミンの大切さを理解してくれればOKだよ。

N美

ありがとうございました!

M彦

次の補強栄養素はミネラルと食物繊維ですか!?

ダビデ

ビタミンの後に続くなら、やはり「ミネラル」だろう。

ミネラルもまた重要さと面白さがあるよ。

N美

楽しみです!

M彦

どんどん栄養に詳しくなっていくね!

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