脂肪が燃えない？ そんなはずは無い
ダビデ以前M彦君が「ダイエットの基本は運動」と言っていたね。
M彦そうですね・・・。
ダイエッターとしては世界共通認識だと思っていましたが・・・
N美ま、まさか・・・違うのですか・・・？
（私の常識がまた・・・）
ダビデ否定はしない。
だがダイエットの定義を「除脂肪」とした際に、後に君らが同じ回答をするのか見ものだね。
これから話していく内容はある意味で「楽して痩せる」第一歩だ。
N美ら、楽して痩せる！？
M彦何ですって！？
アーシャ先生、その・・Active強度については・・・
ダビデ二人はまだステージ0にも移行していない。
そんな彼らにActive強度を上げる話は必要が無いし、まだ早いね。
アーシャし、失礼しました。
ダビデいいさ、アーシャ。
思うところがあればいつでも発言して欲しい。
N美Active強度？
ダビデふふ、まだ気にしなくて良いよ。
二人は「基礎代謝」という言葉を聞いたことがあると思う。
実際には何のことだか知っているかい？
M彦「一日で消費するカロリー」のことですか？
ダビデ惜しいな、M彦君。
我々が生きていく上で「3種類のエネルギー消費」がある。
基礎代謝とはその内の1つ。
「生きていく上で体内で起きている必要な生命活動」のことだ。
体温を作ったり、呼吸をしたり、心臓が脈打ったりとね。
N美我々が生きる上で必要な体内で起きている化学反応（代謝）のことですね！
ダビデそう別名「安静時代謝」ともいう。
活動せずに安静にしているときにも消費されるエネルギー。
「寝ているとき」も例外なく生きるための代謝は行われている。
M彦安静時代謝・・・・
ダビデ「生きているだけで肉体に支払わなければならないエネルギー」
そう言いかえることもできる。
安静時代謝や基礎代謝という言葉ではピンとこない人もいる。
なので安静時代謝は「家賃」だと思えばいいよ。
N美やっ、「家賃」ですか！？
ダビデ家を借りれば、家賃を支払う。
君ら自身もそうだ。
肉体を手に入れたからには、君らがこの世を去るその時まで、君らは自分の肉体に家賃（エネルギー）を支払い続ける必要がある。
N美肉体という家にエネルギーを支払い続ける・・・・
安静時代謝は「３つの代謝消費の内の1つ」と仰っていましたが、他にもエネルギー支払いが必要な代謝があるのですか！？
ダビデもちろんだ。
家賃（安静時代謝）とは別に君らが活動する時に使われるエネルギー。
「生活活動代謝」
運動や活動で肉体を動作させる際に使われるエネルギーだ。
N美これはわかります！
つまり「運動してカロリーを使う」ということですよね！？
ダビデその通り。
「運動して痩せる」というのは生活活動代謝を上げることを指している。
そして生活活動代謝は「水道光熱費」だと考えればいい。
M彦こっ、今度は「水道光熱費」ですか！？
ダビデそうだ。
家賃と違って「使えば使った分だけ支払う必要がある」
つまり「動けば動いた分だけ、身体にエネルギーを支払う必要がある」
N美なっ、なるほど！
確かに水道や電気は、使った分だけ支払う必要がありますね！
M彦家賃や水道光熱費・・・
どちらも肉体に支払う必要があるエネルギー・・・
M彦確か前回「肉体には2種類の備蓄エネルギー」があって・・・
糖質由来の「グリコーゲン」が「財布」
そして「体脂肪」が「銀行口座」でしたよね？
N美あっ・・・
ダビデ君らは「家賃」と「水道光熱費」どちらが高い？
N美「普通は家賃の方が高い」と思いますけど・・・
M彦・・・・。
ダビデその通りだ。
安静時代謝は人の総消費カロリーの中でも
「60~70%を占める」
そして活動した際に使用される生活活動代謝は個体差はあれど
一般的には「20~30%程度にしか過ぎない」
M彦え・・・・
N美え・・・・
ロミペン二人ともどうして驚いているんだ？
家賃が水道光熱費の3倍以上なんて「普通の事」じゃないか？
N美そ、それは・・・
ダビデつまり家賃の方が圧倒的に支払うエネルギー通貨は高い。
つまり人は生きているだけで大量のエネルギーを身体に支払う必要があるということだ。
M彦まっ、待ってください・・・
運動による活動消費が全体消費の20%程度にしか過ぎないんですか？
ダビデ人が狩猟する時代は終わったからね。
現代人の活動代謝は一般的に見てその程度なんだ。
そういうわけもあって全体で消費する約7割近くのエネルギーを
「生きているだけで支払う必要がある」ということだ。
つまり「家賃を支払う」には「大金が必要」とも言える。
N美あれ・・・ちょっと待って・・・
M彦大金・・・・
ダビデそう「大金」だ。
そして何より重要なのはその「支払いの内訳」だ。
肉体における安静時代謝（家賃）
その支払いは「約7割が脂肪」から支払われている。
N美へ・・・
M彦へ・・・
ダビデ安静時代謝は一日のエネルギー支払いの約7割も占める大金だ。
君らも「大金は財布に持ち歩かない」と言っていただろう？
であれば、支払いに必要なお金（エネルギー）をどこから引き出すんだい？
N美ぎ、銀行口座（体脂肪）から・・・
え・・・いや・・・
M彦そ、そんな・・・・
ダビデ「脂肪が燃えない」
「脂肪が使われない」
「どうしたら体脂肪が落ちるのか」
良く聞くことだが、なんてことはない。
君らは「生きる上で大半のエネルギーを常に体脂肪から賄っている」
つまり君らは「生きているだけで大量の脂肪を燃焼し続けている」
「今こうして話している間」にもだ。
N美ばっ、馬鹿な・・・
有酸素運動をしなきゃ脂肪は燃えないはずでは・・・
M彦そうですよ！ 脂肪を使うには有酸素運動が・・・
いや、それよりも筋トレを・・・
ダビデもう一度言おう。
君らが運動していなくても
例え寝ていたとしても
その大半のエネルギーは脂肪から賄っている。
君らは生きているだけで大量の脂肪を消費している。
これは揺るがない事実だ。
N美つまり・・・「除脂肪」とは・・・
ダビデ脂肪燃焼、脂肪を動員、脂肪を消費する。
ダイエットの定義を「除脂肪」とした場合、君らが望もうが、望むまいが「我々の肉体は常にダイエット」しているということだ。
N美つ、常に私の肉体は脂肪燃焼している・・・
そ、そんな馬鹿な・・・・
ダビデ「脂肪燃焼」という言葉に君らは憧れを抱きすぎだ。
そもそも何か特別なことをしないと「脂肪が燃えない」と情報化社会に刷り込まれ、踊らされているのさ。
我々の肉体は常に除脂肪しているというのに。
M彦我々は・・・いったいどうすれば・・・
ダビデ毎日銀行口座からお金が引き落とされているにも関わらず、口座残高が増え続けている。
君ら万年ダイエッターは「そういう状態」にある。
M彦待てよ・・・・
N美銀行口座（体脂肪）にお金（エネルギー）が溜まる条件って確か・・・
アーシャ炭水化物エネルギーの場合はどうだったかしら？
N美炭水化物は糖質＋食物繊維！
つまり糖質由来のエネルギーである「グリコーゲン」
なので「お財布」に入れられます！
ただし、財布に入りきらなかったお金は、銀行口座（体脂肪）に預けられます！
ロミペンいいぞ、N美さん♪
じゃあ食事からとった「脂質」はどうなるんだ？ M彦？
M彦えっ！？
脂質は・・・・
食事から摂取して「利用されなかった分」は体脂肪として「銀行口座」に直接蓄えられる？
N美ってことは・・・
ダビデほら、君らは既に身についているだろう？
「口座残高を増やさない極意」とやらが。
M彦ちょちょ、ちょっと待ってください！
N美さんと相談と整理をさせてください！
N美マジでヒクわ・・・あんた・・・
M彦ちっ、違うよ！
ぼ、僕が言いたいのはそういう事じゃなくて・・・
ダビデ良い話し合いができたかな？
N美あっ、すいません！
M彦先生・・・・その・・・
ダビデどうしたんだい？
M彦結論「体脂肪を増やさないようにすれば」
「勝手に絞れていく」んじゃないかと・・・・
N美だって毎日銀行口座（体脂肪）からお金（エネルギー）を支払っているわけですよね？
ということは貯金（脂肪蓄積）さえしなければ、勝手に口座残高（脂肪）は減るんじゃないのって？
何より・・・
ダビデ「わざわざ続きもしない辛い運動をしないでも」 かな？
N美（ギクッ！？）
は・・・・はい。
ダビデ大正解だ。
N美や、やっぱり！
除脂肪ってそんな簡単なことなんですか！？
M彦運動しなくてもいいだなんて！？
ダビデ簡単も何も、除脂肪を難しくしているのは今の情報化社会であり、それを受け取った君らだろう？
我々の肉体の仕組みは太古の昔から変わっていない。
N美とても大切な内容が繋がったような気がします。
ダビデ是非とも聞かせて欲しいね。
M彦①我々の肉体は常に除脂肪している
（口座残高から常に引き落とし）
②つまり銀行口座に貯金（脂肪蓄積）さえしなければ勝手に残高（体脂肪）は減っていく。
N美③財布からお金が溢れて銀行口座（体脂肪）に振り込まれないようにする
（糖質はグリコーゲンとして貯蔵する）
④脂質は体内利用できる程度に摂取を抑えて、銀行口座（体脂肪）に「直接入金」されないようにする
ダビデふふ。 お見事。
M彦まだ、具体的には全然わからないことだらけですけど・・・
今までの内容を繋げてみるとこういう感じかなって・・・
N美私は「単純に脂質の摂取を減らせばよい」のかと思っちゃいました。
なんせ銀行口座（体脂肪）に直接入金されちゃうってことは「体脂肪になりやすい」ってことですよね？
てっきり「ダイエットの天敵は炭水化物」とばっかり思ってましたから・・・
アーシャN美さん・・・
N美ア、アーシャさん！？
どっ、どうしたんですか？
（カ、カワイイ・・）
ダビデN美君が今言ったこと。
【直接体脂肪になりやすい脂質の摂取量を抑える】
それは肉体彫刻家たちの間では最も有名、且つ最高の信頼性と除脂肪実績を持つ彫刻手法の1つ。
ローファットダイエット(LFD)という彫刻手法なんだ。
N美えぇっ！？
M彦ローファットダイエット！？
聞いたことがあります！
確か極限まで皮下脂肪を削ぎ落すボディビルダーとかがよくやっている・・・
ダビデそうだね。
日本でもオールドスクールなボディビルダーたちが減量末期に「茹でたささみや鶏むね肉、ブロッコリー」など極端に油抜きしている食事をしているイメージがあるだろう？
N美あっ・・・・
ダビデLFD（ローファットダイエット）が強力な除脂肪手法であることは疑いようがない。
なぜなら高エネルギー体で且つ、直接体脂肪となる脂質そのものの摂取を抑えるわけだからね。
ただし当然注意点もあるし、個体差によって選択しにくい手法でもある。
もちろん君らにも「LFDを彫刻手法の一つ」にしてもらうためにも今後詳しく解説する予定だ。
N美強力！？
しっ、脂質を制限するだけなら、私でも今日からすぐにできそうです！
結局のところはつまり「脂質を制限してカロリーを落とす」のですね！
M彦ぼっ、僕も始めます！
なるほど結局「脂質はカロリーが高いから制限する」ってことか
アーシャあっ・・・
ロミペン「今の二人」がLFDを始めたら間違いなく失敗するね♪
N美へ・・・？
ダビデそうだね。 ロミペンの言う通りだ。
思い立って脂質をカットしても、きっと失敗するだろう。
LFDを始めるには、君らはまだまだ肉体彫刻家として知識不足だ。
N美そっ、そんな・・・・
M彦脂質を減らしてカロリーを落とすんじゃ・・・
ダビデよく誤解されがちだが、LFDとは「脂質のカロリーが高いからそれを制限する」という
「カロリーコントロール」に重きを置く手法ではない。
①身体は常に除脂肪している
②であれば、直接体脂肪となり得る脂質は抑えればよい。
少し具体的に話すと、食餌後のインスリンレベル上昇に伴う強力な同化作用時に、可能な限り摂取した糖質エネルギーを体内利用して脂肪合成(TG)を抑制する。
つまり「脂肪は安静時代謝で常に消費しつつ、食事によって脂肪蓄積をさせない」ということにLFDの意図がある。
カロリーコントロールとは似ているようで実は非なるもの。
それを知らずに始めたところで、脂質を悪者として健康を害する可能性もある上に、適切なマクロバランスも設定できずに、結果として脂質代謝を下げることにもなりかねない。
N美あ・・・あの・・・
M彦はわわわ・・・・
アーシャ二人とも忘れるのが早いわよ。
先生は「何もするな」「やる気も要らない」と言ったはずよ。
ダビデ今はただ、最低限のことをしっかりと学びなさい。
全ての点が線で結べるようになるまでね。
N美何か大きな真実を理解できた気がしたのに・・・
また色々とわからないことが・・・
M彦結局、まだまだってことか・・・・
ダビデふふっ、そんなことないさ。
君らが今回学んだことは「全ての除脂肪メソッドの基本」とも言える内容だ。
ここから更に楽しくなるぞ。
「脂肪燃焼」「脂肪の消費」 現代人が多く検索するキーワードに違いない。
しかし我々が生きていく上で、肉体が機能するためには大量の脂肪をエネルギーとして必要とする。
脂肪燃焼するためには運動をしなければならない？
そんなことはない。
脂肪は毎日常に消費されている。
であれば、脂肪を溜めさえしなければ、あなたの体脂肪は見る見るうちに減っていくだろう。
「特に初めの内、そして体脂肪が高いうちは」
なぜなら脂肪は我々宿主を生かすための最高の防具なのだから。
我々の肉体が黙ってそれを脱ぎ捨てるわけがない。