タンパク質の摂取量はどうする?
前回タンパク質には「質」があることが理解できたと思う。
今回は具体的な摂取量について説明をしていこう。
宜しくお願いします!
宜しくお願いします!
万年ダイエッターの君らだ。
タンパク質の摂取量について、これまでにも色々と情報を調べてきたのではないかな?
僕はあまり・・・
カロリーばっかりに目が行ってしまって、タンパク質の摂取量についてはあまり気にしてなかったです。
私は「体重×1~1.5g」のタンパク質を摂取するという情報を聞いたことがあります!
N美君はほぼ答えに辿り着いているね。
えっ!?
そうなんですか!?
正しく言うと除脂肪体重×1~1.5を目標に摂取すると良い。
重度肥満の人は体重×1~1.5で摂取してしまうと摂り過ぎになってしまうからね。
ただしその具体的な理由は知らないだろう?
理由はわからないです・・・。
OK、では今回しっかりと理解していこう。
我々の肉体において何がタンパク質で出来ているのか、前回話をしたが軽くおさらいだ。
もはや「タンパク質は人そのもの」ですね・・・。
毎日これだけ作り替わっているんですか?
我々は数十兆個の細胞の集合体。
タンパク質で来ている細胞は劣化し、損傷すればアミノ酸に分解されて再度新しく合成される。
また生理機能を果たすホルモンや5000種類に及ぶ酵素までもがタンパク質を材料としている。
毎日タンパク質が必要になる理由が改めてイメージできたかな?
細胞は常に新陳代謝しているから、タンパク質は毎日摂取することが大事なのよ。
こう聞くとタンパク質は改めて「もっとも重要な栄養素」だと思います。
タンパク質が最も重要な栄養素と言われる理由は他にもある。
それは「体内に十分な量を蓄えられない」
つまり「プールできない栄養素」だからだ。
プールできない栄養素!?
十分な量を蓄えられないんですか!?
まずは体内でのタンパク質の再利用を簡単に見ていこう。
以下の図は体重60kgの人を例としたタンパク質の代謝について示したものだ。
こっ、これは!
そうか!
毎日尿や便でもタンパク質は排泄される。
そして肌の角質だって剥がれて爪も髪も常に伸びる。
つまりタンパク質は必ず毎日「体内の蓄積量が減る」
だから必ず毎日食事から補う必要がある!
その通り。
それが先生の言っていた「プールできない栄養素だからタンパク質は重要」ということなんだ。
もしタンパク質の摂取が足りていない、つまり「分解優位」だとどうなってしまうのですか?
以下の内容で材料が足りずに不調が出てくるというわけだ。
お肌の調子も・・・。
タンパク質は「体内の絶対値が毎日必ず下がるからこそ、毎日必ず摂取して補給しなければならない栄養素」だという事が理解できました。
タンパク質の重要さを理解してくれたみたいだね。
そして前回話をしたように、タンパク質を摂取する際は「質」にも気を付けてバランスよくアミノ酸を摂取して上げることが重要だよ。
はぁ・・・・。
N美さん、何も難しいことは無いわよ♪
基本的に「動物性たんぱく質」を中心に毎日摂取していれば必要な必須アミノ酸は確保できるわ。
「植物性タンパク質がカラダに良い」とずっと言われてきたので・・・
何か不思議な気分です。
僕も「植物性タンパク質の方が健康にいい」って思ってました。
てっきり「カラダに良い」のは植物性だと・・・・・
「カラダに良い」ってまた言ってるよ。
前にも言ったけど、そういう考え方は辞めた方が良いよ。
①必須アミノ酸の含有量とその含有バランス
②消化率
③吸収率
上記3点において「植物性タンパクは動物性タンパクより評価は低い」ことは事実だ。
つまり良質なタンパク質を確保する目的であれば
「動物性タンパク質を選択するのは理にかなっている」
だけど、大豆や小麦、大麦、とうもろこしには肉や魚、鶏卵が持たない栄養素があるだろう?
「全ての食品は身体の為になる」
ただし「タンパク質の摂取源としては動物性タンパク質が優秀」
肉体彫刻家であるならば、そういう誤解のない認識を持たないとだめだよ。
そうでした、すいません!
誤解無くしっかりと事実を認識しないとね!
動物性食品が植物性より身体に悪いという風評が出たのには「脂質の大量摂取」からの「肥満」の問題が含まれている。
タンパク質の摂取源として動物性タンパク質が優秀なのは間違いない。
だからと言ってお肉を脂身もを気にせずに食べ過ぎてしまうと同時に飽和脂肪酸などの脂質も大量に摂取してしまいがちだ。
「脂質は摂取量と摂取バランスが全て」だったね。
飽和脂肪酸に偏って大量に摂取してしまうと、肥満や動脈硬化などの心血管系疾病のリスクを上げるからね。
動物性食品ばかり食べることへの警鐘が鳴らされた結果「植物性タンパク質の方がカラダに良い」という誤った認識へとつながっているんだ。
認識を今一度改めます。
タンパク質が重要というよりは、そのタンパク質を構成する20種類のアミノ酸、特に必須アミノ酸の含有バランスが重要なんですよね。
20種類のアミノ酸のピースが無いと、2万2千種類のタンパク質という構造物は作れない。
だからタンパク質を摂取する場合は「必須アミノ酸の含有バランス」で評価する。
僕も認識を今一度改めます。
そして「特に運動をしない人」に関しては「体重×1~1.5g」を目安にタンパク質を毎日摂取することを忘れちゃいけないわ。
これは除脂肪中でもそうなんですか!?
そうだね。
ステージ2以上は例外だが、例え除脂肪中であってもタンパク質の摂取基準は基本的には変わらない。
毎日の食事でまず気を付けることは「タンパク質」
それは「毎日体内の蓄積量が下がる栄養素」だからだ。
タンパク質についてはとりあえずその理解をしてくれれば今の段階では十分だよ。
タンパク質の重要さは理解できました!
先生、これで三大栄養素まで一通り学ばせてもらいましたが、次はどのようなことを学ぶのでしょうか?
次回は「三大補強栄養素」について話をしていくよ。
それで「基礎知識編」はとりあえず終了だ。
三大補強栄養素!?
でもついに実践編に入っていけるんですね!
三大栄養素と違って見落とされがちだが、「肉体彫刻家としてはとても大事な栄養素」なんだ。
だからしっかりと最低限の知識を抑えておく必要があるんだよ。
了解しました!
了解しました!